
🌿 クレアチン入門 第1回(全3回)
クレアチンの基礎を、3回に分けてやさしくお届けします。
ドラッグストアやSNSで、「クレアチン」という名前を見かけることが増えました。
「筋トレをする人が飲むもの」「なんとなく難しそう」。そんな印象を持っている方も多いかもしれません。
けれどクレアチンは、もともと私たちの体の中にあり、毎日の食事にも含まれている成分です。特別な人だけのものではありません。
この「クレアチン入門」では、全3回に分けて基礎をお届けします。第1回は、クレアチンとは何か、体の中で何をしているのかを、やさしく整理します。
クレアチンは、体の中にもともとある成分
クレアチンは、アミノ酸から作られる成分です。体内では、肝臓や腎臓で、グリシン・アルギニン・メチオニンという3つのアミノ酸をもとに、1日におよそ1gが作られるとされています。
作られたクレアチンは、そのほとんどが筋肉にたくわえられます。体重70kgほどの人で、体内にあるクレアチンはおよそ120gといわれています。
つまりクレアチンは、外からとる前に、すでに誰の体にもある成分です。
🌿 POINT
クレアチンは「体内で作られる分」と「食事からとる分」でまかなわれています。サプリメントは、そこに足す3つ目の選択肢という位置づけです。
体の中での役割は「すぐに使えるエネルギーのたくわえ」
筋肉が動くときには、ATP(アデノシン三リン酸)という物質がエネルギー源として使われます。ATPは使うと減ってしまうため、体にはすばやく作り直す仕組みがあります。
そこで働くのが、筋肉の中でクレアチンがリン酸と結びついた「クレアチンリン酸」です。クレアチンリン酸は、ATPを作り直すために使われます。
階段を駆け上がる、重い荷物を持ち上げる、ダッシュする。こうした「短い時間に強い力を出す」場面を支える、エネルギーのたくわえと考えるとイメージしやすいでしょう。
クレアチンは体内で「クレアチニン」という物質に変わり、腎臓から尿として出ていきます。そのぶんを、体内での合成と食事で毎日補っています。
食事からとれるクレアチン
クレアチンは、肉や魚に含まれています。米国国立衛生研究所(NIH)の資料では、牛肉やサーモンで約450gあたり2gほど、豚肉で約450gあたり2.3gほどとされています。
たとえば焼き鮭ひと切れ(約80g)なら、単純に計算して0.3〜0.4gほどです。ふだんの食事からとれる量は、それほど多くはありません。
また、肉や魚をあまり食べない人は、筋肉中のクレアチンが少なめの傾向があるとも報告されています。ただし体内でも作られているため、食事だけで決まるわけではありません。
サプリメントとしてのクレアチン
クレアチンは、スポーツ栄養の分野でもっともよく研究されてきた成分の一つです。
研究で多く調べられているのは、短距離走やウエイトトレーニングのように、短い時間に強い力をくり返し出す運動との関係です。NIHの資料では、こうした運動にもっとも向いているとされる一方、長距離走のような持久系の運動ではあまり意味がないとされています。
日本の国立健康・栄養研究所も、運動時のパフォーマンスについては、研究によって結果が一貫していないとしています。「とれば誰でも変わる」というものではない、という点は知っておきたいところです。
サプリメントの成分としては、「クレアチン一水和物(モノハイドレート)」がもっとも広く使われ、研究も多く行われています。ほかに、水に溶けやすい「クレアチン塩酸塩(HCl)」などの種類があります。形状も、粉末・カプセル・タブレット・グミとさまざまです。
💡 WELLNESS NOTE
サプリメントは、あくまで食事を補うものです。毎日の食事・睡眠・身体を動かす時間という土台があってこそ。クレアチンも「これさえとれば」ではなく、暮らしを整える選択肢の一つとして考えてみてください。
とる前に相談したほうがよい方
クレアチンは食品にも含まれる成分ですが、サプリメントとしてとる場合、次のような方は事前に医師や薬剤師に相談してください。
- 腎臓の病気がある方、腎機能について指摘を受けたことがある方
- 薬を服用中の方、通院中の方
- 妊娠中・授乳中の方
- 成長期のお子さま
MSDマニュアルでは、腎機能障害の既往がある人や、腎機能に影響する薬を使っている人は避けるべきとされています。体質や体調に合わないと感じたときは、無理に続けずに中止しましょう。
まとめ
- クレアチンは、アミノ酸から体内で作られ、主に筋肉にたくわえられる成分
- 短い時間に強い力を出すときの、エネルギーのたくわえとして働く
- 肉や魚に含まれるが、食事からとれる量は多くない
- サプリメントは一水和物がもっとも研究されており、形状はさまざま
- 腎臓に不安のある方や服薬中の方などは、とる前に相談を
まずは「体にもともとある成分」と知るところから。次回(第2回)は、量やタイミングなど「飲み方」の基本をご紹介します。
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粉末を溶かすのが手間に感じる方や、まずは手軽な形で試してみたい方の、選択肢の一つとして。
※本品は医薬品ではありません。1日の目安量を守ってお召し上がりください。原材料にゼラチン・大豆を含みます。薬を服用中・通院中の方、妊娠中・授乳中の方は、医師にご相談のうえお召し上がりください。
参考にした情報
- 米国国立衛生研究所(NIH)Office of Dietary Supplements「Dietary Supplements for Exercise and Athletic Performance」
- 国立健康・栄養研究所「健康食品」の安全性・有効性情報(クレアチン)
- MSDマニュアル家庭版「クレアチン」
- 国際スポーツ栄養学会(ISSN)「クレアチン摂取の安全性と有効性に関する見解」(2017年)