
🌿 クレアチン・ライフコラム
クレアチンと、運動のある暮らしのヒントをお届けするコラムです。
「クレアチンは、筋トレをする人のためのもの」。そんな印象をもつ方は多いかもしれません。
いっぽうで、暮らしの中には短い時間に力を使う場面がたくさんあります。駅の階段を上る。重い買い物袋を持ち上げる。床から立ち上がる。ジムには行っていないけれど、こうした動きが少し重く感じられてきた、という方もいるかもしれません。
今回は、筋トレをしない人とクレアチンについて、研究で調べられていることと、まだ分かっていないことを整理します。
クレアチンは、筋トレをしない人の体でも毎日使われている
クレアチンは、筋肉が短い時間に強い力を出すときのエネルギー補給にかかわる成分です。筋トレをしていなくても、立つ、持ち上げる、階段を上るといった動きのたびに使われています。
国際スポーツ栄養学会(ISSN)の見解では、体は1日およそ1〜3gのクレアチンを必要とし、約半分を食事(主に肉や魚)から、残りを肝臓や腎臓での合成でまかなっているとされています。
研究の多くは「筋トレと組み合わせて」調べられてきた
ただ、クレアチンの研究の多くは、筋トレと組み合わせた形で行われてきました。
米国NIHの栄養補助食品室(ODS)は、クレアチンの報告は「短時間・高強度の運動を繰り返す場面」が中心で、長距離走などの持久系の運動ではほとんど役立たないとみられる、と説明しています。
50歳以上を対象にした2017年のメタ分析(22研究・721人)では、筋トレにクレアチンを組み合わせたグループは、筋トレだけのグループより除脂肪量(脂肪以外の重さ)が平均約1.4kg多く増えたと報告されています。
筋トレが主役で、クレアチンはそれを支える脇役。これが、研究の全体像に近い見方です。
🌿 POINT
報告の多くは「筋トレ+クレアチン」の組み合わせ。クレアチンだけに期待しすぎないほうが、長く穏やかに付き合えます。
筋トレをしない場合は?分かっていること、分かっていないこと
筋トレをしない人を含む研究も、少数ですがあります。2024年の系統的レビュー(33の比較試験・1,076人)は、高齢の方や慢性の病気のある方を対象に、運動ありと運動なしの研究をまとめて分析しました。全体では除脂肪量が平均約1.1kg増え、椅子からの「立ち上がり動作」にも改善の傾向がみられたと報告されています。
ただし著者らは、証拠の質を「低い」または「とても低い」と評価しています。対象者や期間、量が研究ごとにばらつき、立ち上がり動作を測った研究は6件しかないためです。1年間続けて差がみられなかった報告もあります。
また、「歩く」「家事をする」といった日常の動きそのものを直接調べた研究は、ほとんど見当たりません。ここは、まだ分かっていない部分です。
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暮らしの中の「短く強い力」に目を向ける
クレアチンが関係するのは「短い時間に強い力を出す動き」。これはジムの中だけの話ではありません。
階段を一気に上る。低い椅子から立ち上がる。子どもを抱き上げる。どれも数秒のあいだに力を集中させる動きです。研究で使われる「立ち上がりテスト」も、こうした日常動作に近いものです。
日常の動きに研究の結果がそのまま当てはまるかは、確かめられていません。それでも、暮らしの中に「少し力を使う場面」はすでにある。そう気づくだけで、体の見え方が少し変わるかもしれません。
今日からできる小さな一歩
すでにある動きを、少しだけ意識して使うことから。
- 階段を1階分だけ歩く:エスカレーターの横に階段があれば、1階分だけ。毎回でなくてかまいません
- 手を使わずに椅子から立つ:食事のあとなどに、手を膝に置かず5回だけ立ったり座ったり
- 記録を1行だけ:「階段を使った」「立ち上がり5回」。体感ではなく、やったことを書く
クレアチンをとるかどうかは、その次に考えればよいことです。とる場合は、商品ごとの1日の目安量を守るのが基本です。
こんなときは無理をしないで
腎臓の病気がある方、薬を服用中・通院中の方、妊娠中・授乳中の方、成長期のお子さんは、とる前に医師に相談してください。
お腹の不調や体調の変化を感じたときは、いったん中止して様子を見ましょう。症状が続く場合は医療機関に相談してください。階段や立ち上がりの動きも、膝や腰に痛みがあるときは控えてください。
まとめ
- クレアチンは、筋トレをしない人の体でも毎日使われている成分
- 研究の多くは「筋トレ+クレアチン」の組み合わせで行われている
- 筋トレをしない人を含む研究もあるが、証拠の質は低いと評価され、結果にばらつきがある
- 「歩く」「家事」そのものを調べた研究は、ほとんどない
- まずは階段や立ち上がりなど、暮らしの中の「短く強い力」に目を向ける
全部をやらなくて大丈夫です。まずは一つ、階段を1階分だけ。そこから始めてみませんか。
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粉末を溶かすのが手間に感じる方や、まずは手軽な形で試してみたい方の、選択肢の一つとして。研究で使われている量(一水和物で1日3〜5g)と比べると控えめな設計ですので、目安量を超えてとることはお控えください。
※本品は医薬品ではありません。1日の目安量を守ってお召し上がりください。原材料にゼラチンを含みます。薬を服用中・通院中の方、妊娠中・授乳中の方は、医師にご相談のうえお召し上がりください。
あわせて読みたい
参考にした情報
- 米国国立衛生研究所(NIH)Office of Dietary Supplements「Dietary Supplements for Exercise and Athletic Performance」
- 国際スポーツ栄養学会(ISSN)「クレアチン摂取の安全性と有効性に関する見解」(2017年)
- Chilibeck PD ほか「Effect of creatine supplementation during resistance training on lean tissue mass and muscular strength in older adults: a meta-analysis」Open Access Journal of Sports Medicine(2017年)
- Davies TW ほか「Creatine supplementation for optimization of physical function in the patient at risk of functional disability: a systematic review and meta-analysis」JPEN(2024年)